JLPT. 読解N1. 現在の需要と供給

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次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして、最もよいものを、1• 2 • 3 • 4から一つ選びなさい。

「買う」という行為ひとつ取って考えてみても、現実の「買う」という行為は、旧来(注1)の経済学の入門書などにみられる説明からはみ出している。"「需要」と「供給」の心要性に基づいた関係の充足(注2)"云々といった平板な説明などでは到底、納りきらない。

たとえば、旅先で雨が降り出して傘が必要になったとする。ちょうど新しく傘が欲しいと思っていた矢先(注3)だとしても、気に入った色、柄、デザインの傘が見つからなかったりすれば、

「まあ、いいや。東京に戻ってから買おう」

と、ビニールの使い棄て(注4)のようなもので間に合わせてしまったり、場合によっては、①買わないですませてしまったりする。今日では、モノ、商品の実用的機能よりも、色、柄、デザインなどの情緒的、情報的機能の方が、場合によってはずっと意味をもつ時代になってきている。

モノ、商品との出会いによって、買い手がもっている趣味やイメージが触発(注5)され、何としても手に入れたいものだと欲求を刺激される。いったん、そうなると、多少無理してでも、それを手に入れようと情熱的になる。(中略)

「需要」と「供給」という必要性に基づいた関係のバランスなんていう平板なものではない。そもそも、モノと私たちとの関係は、②ニワトリの頭数とエサの量といったような単純なものではない。もしも、ニワトリの頭数とエサの量の関係のようなものなら、「需要」と「供給」のバランスといった説明の仕方ですませることができようが、ニワトリがエサを必要とするのと、私たちがレストランで食事をしたり、デパートでセーターを買ったりするのとでは根本的に異る。「需要」とか「供給」とか「必要性」とかは、言ってみるならば経済活動、消費行動に( A )な性格を与えるためにつくり出された概念なのであって、それ以上のものではない。

生きて行くために栄養分を取らねばならないというのなら、錠剤(注6)に水でもよいし、それこそニワトリとエサのような単純な関係に還元可能で、「需要」も「必要性」も、あるいは「供給」の状態もすベてハッキリと見えてくるだろう。だが、人間は、そんな単純な存在ではない。人間の社会においても、かつてのように低次欲求も満足させていない時代には、「あそこの町の人口は何人で、したがって米を何俵仕入れたらよいか」といったように、「需要」がみえたろう。しかし、今日はそんな時代ではない。(中略)

「買う」という行為は、経済的な行為ではあるが、実は、それ以上のものであり、もっと人間実存(注7)のトータルな観点から捉え直し、再構成されねばならない。

(赤塚行雄『祝祭時代の経済』KK河出パンダプックスによる)

(注1)旧来:従来、昔から

(注2)充足:十分に満たすこと、満ち足りること

(注3)矢先:ちょうどその時

(注4)使い棄て:一〜数回の使用で捨ててしまうこと、そのように作られたもの

(注5)触発:何らかの刺激を与えて行動の意欲を起こさせること

(注6)錠剤:医薬品をある一定の形にして飲みやすくしたもの

(注7)人間実存:人間の主体的なあり方

1 ①買わないですませてしまうのはなぜか。

1 欲しいと思った傘の値段が高いから。

2 実用的機能の面で満足できないから。

3 趣味やイメージを刺激される傘がないから。

4 家に傘が何本もあり、買う必耍がないから。

1.1234

2 ②ニワトリの頭数とエサの量との関係について、本文の説明と合うのはどれか。

1 ニワトリの数が減ると、一羽が食べられるエサの量が増える。

2 ニワトリの数がわかれば、全体で必要なエサの量が計算できる。

3 ニワトリの数に関係なく、供給可能なエサの量は常に一定である。

4 「需要」と「供給」の関係には単純に置き換えられない。

1.1234

3 ( A )に当てはまる言葉は次のうちどれか。

1 情緒的

2 実用的

3 合理的

4 実践的

1.1234

4 「買う」という行為に関する筆者の主張と合わせないものはどれか。

1 人がモノを買うのは、それが生きていくために必要だからというだけではない。

2 人にはそれぞれ趣味やイメージがあり、それに見合ったものを買っている。

3 「買う」という行為は、市場の原理だけでは説明しきれないものだ。

4 人が何を買うかは予測不能で、実際の商売には経済学の知識は必要ない。

1.123

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[Bài học hôm nay: Thứ Sáu, 02/11/2018) - Miễn phí]

次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして、最もよいものを、1• 2 • 3 • 4から一つ選びなさい。

「買う」という行為ひとつ取って考えてみても、現実の「買う」という行為は、旧来(注1)の経済学の入門書などにみられる説明からはみ出している。"「需要」と「供給」の心要性に基づいた関係の充足(注2)"云々といった平板な説明などでは到底、納りきらない。

たとえば、旅先で雨が降り出して傘が必要になったとする。ちょうど新しく傘が欲しいと思っていた矢先(注3)だとしても、気に入った色、柄、デザインの傘が見つからなかったりすれば、

「まあ、いいや。東京に戻ってから買おう」

と、ビニールの使い棄て(注4)のようなもので間に合わせてしまったり、場合によっては、①買わないですませてしまったりする。今日では、モノ、商品の実用的機能よりも、色、柄、デザインなどの情緒的、情報的機能の方が、場合によってはずっと意味をもつ時代になってきている。

モノ、商品との出会いによって、買い手がもっている趣味やイメージが触発(注5)され、何としても手に入れたいものだと欲求を刺激される。いったん、そうなると、多少無理してでも、それを手に入れようと情熱的になる。(中略)

「需要」と「供給」という必要性に基づいた関係のバランスなんていう平板なものではない。そもそも、モノと私たちとの関係は、②ニワトリの頭数とエサの量といったような単純なものではない。もしも、ニワトリの頭数とエサの量の関係のようなものなら、「需要」と「供給」のバランスといった説明の仕方ですませることができようが、ニワトリがエサを必要とするのと、私たちがレストランで食事をしたり、デパートでセーターを買ったりするのとでは根本的に異る。「需要」とか「供給」とか「必要性」とかは、言ってみるならば経済活動、消費行動に( A )な性格を与えるためにつくり出された概念なのであって、それ以上のものではない。

生きて行くために栄養分を取らねばならないというのなら、錠剤(注6)に水でもよいし、それこそニワトリとエサのような単純な関係に還元可能で、「需要」も「必要性」も、あるいは「供給」の状態もすベてハッキリと見えてくるだろう。だが、人間は、そんな単純な存在ではない。人間の社会においても、かつてのように低次欲求も満足させていない時代には、「あそこの町の人口は何人で、したがって米を何俵仕入れたらよいか」といったように、「需要」がみえたろう。しかし、今日はそんな時代ではない。(中略)

「買う」という行為は、経済的な行為ではあるが、実は、それ以上のものであり、もっと人間実存(注7)のトータルな観点から捉え直し、再構成されねばならない。

(赤塚行雄『祝祭時代の経済』KK河出パンダプックスによる)

(注1)旧来:従来、昔から

(注2)充足:十分に満たすこと、満ち足りること

(注3)矢先:ちょうどその時

(注4)使い棄て:一〜数回の使用で捨ててしまうこと、そのように作られたもの

(注5)触発:何らかの刺激を与えて行動の意欲を起こさせること

(注6)錠剤:医薬品をある一定の形にして飲みやすくしたもの

(注7)人間実存:人間の主体的なあり方

1 ①買わないですませてしまうのはなぜか。

1 欲しいと思った傘の値段が高いから。

2 実用的機能の面で満足できないから。

3 趣味やイメージを刺激される傘がないから。

4 家に傘が何本もあり、買う必耍がないから。

1.1234

2 ②ニワトリの頭数とエサの量との関係について、本文の説明と合うのはどれか。

1 ニワトリの数が減ると、一羽が食べられるエサの量が増える。

2 ニワトリの数がわかれば、全体で必要なエサの量が計算できる。

3 ニワトリの数に関係なく、供給可能なエサの量は常に一定である。

4 「需要」と「供給」の関係には単純に置き換えられない。

1.1234

3 ( A )に当てはまる言葉は次のうちどれか。

1 情緒的

2 実用的

3 合理的

4 実践的

1.1234

4 「買う」という行為に関する筆者の主張と合わせないものはどれか。

1 人がモノを買うのは、それが生きていくために必要だからというだけではない。

2 人にはそれぞれ趣味やイメージがあり、それに見合ったものを買っている。

3 「買う」という行為は、市場の原理だけでは説明しきれないものだ。

4 人が何を買うかは予測不能で、実際の商売には経済学の知識は必要ない。

1.1234

Bài Dịch

「買う」という行為ひとつ取って考えてみても、現実の「買う」という行為は、旧来(注1)の経済学の入門書などにみられる説明からはみ出している。

Cho dù thử lấy 1 hành vi gọi là "mua" để suy nghĩ, thì hành vi "mua" trong thực tế hơi khác lời giải thích có thể thấy trong sách nhập môn về kinh tế học từ trước tới nay.

"「需要」と「供給」の心要性に基づいた関係の充足(注2)"云々といった平板な説明などでは到底、納りきらない。

Với lời giải thích đơn điệu này nọ thể hiện đầy đủ mối quan hệ dựa trên tính cần thiết của "cung" và "cầu" thì sẽ không chấp nhận một cách thấu đáo.

たとえば、旅先で雨が降り出して傘が必要になったとする。

Chẳng hạn, giả sử trời mưa ở nơi mà bạn đi du lịch và bạn cần đến dù.

ちょうど新しく傘が欲しいと思っていた矢先(注3)だとしても、気に入った色、柄、デザインの傘が見つからなかったりすれば、
「まあ、いいや。東京に戻ってから買おう」
と、ビニールの使い棄て(注4)のようなもので間に合わせてしまったり、場合によっては、①買わないですませてしまったりする。Cho dù vào đúng vào lúc bạn định muốn có cây dù mới thì nếu không tìm thấy cây dù có màu sắc, hình dáng, mẫu mã mà mình yêu thích thì bạn sẽ nói "À mà thôi khỏi. Về tới Tokyo rồi mua luôn", rồi sẽ dùng đến cái đại loại như làm bằng ni-lông dùng 1 lần rồi vứt cho kịp giờ, tùy trường hợp, cũng có khi không cần mua cũng xong.

今日では、モノ、商品の実用的機能よりも、色、柄、デザインなどの情緒的、情報的機能の方が、場合によってはずっと意味をもつ時代になってきている。

Ngày nay là thời đại mà chức năng thông tin và cảm xúc chẳng hạn như màu sắc, kiểu dáng, mẫu mã, cũng có khi mang ý nghĩa nhiều hơn chức năng thực dụng của món hàng, sản phẩm.モノ、商品との出会いによって、買い手がもっている趣味やイメージが触発(注5)され、何としても手に入れたいものだと欲求を刺激される。Bằng việc gặp gỡ món hàng, hay sản phẩm, thị hiếu và hình ảnh của người mua được truyền cảm hứng, và bị kích thích muốn có được bằng mọi giá.いったん、そうなると、多少無理してでも、それを手に入れようと情熱的になる。(中略)Một khi đã như vậy thì cảm xúc sẽ mãnh liệt muốn có cái đó, cho dù phải ráng sức ít nhiều.「需要」と「供給」という必要性に基づいた関係のバランスなんていう平板なものではない。Đó không đơn thuần là sự cân bằng của mối quan hệ dựa trên tính cần thiết của "cung" và cầu".そもそも、モノと私たちとの関係は、②ニワトリの頭数とエサの量といったような単純なものではない。Vốn dĩ mối quan hệ giữa món hàng và chúng ta không đơn thuần giống như số con gà và lượng thức ăn.もしも、ニワトリの頭数とエサの量の関係のようなものなら、「需要」と「供給」のバランスといった説明の仕方ですませることができようが、ニワトリがエサを必要とするのと、私たちがレストランで食事をしたり、デパートでセーターを買ったりするのとでは根本的に異る。Nếu là mối quan hệ giữa số con gà và lượng thức ăn thì với cách giải thích về sự cân bằng giữa "cung" và "cầu" là có thể được, nhưng việc con gà cần thức ăn và việc chúng ta ăn ở nhà hàng, mua áo len ở cửa hàng bách hóa về cơ bản là khác nhau.「需要」とか「供給」とか「必要性」とかは、言ってみるならば経済活動、消費行動に( A )な性格を与えるためにつくり出された概念なのであって、それ以上のものではない。Có thể nói rằng "cung", "cầu", "tính cần thiết" là khái niệm được tạo ra để đem lại tính cách hợp lý cho hoạt động kinh tế, hoạt động tiêu thụ, chứ không là gì hơn.生きて行くために栄養分を取らねばならないというのなら、錠剤(注6)に水でもよいし、それこそニワトリとエサのような単純な関係に還元可能で、「需要」も「必要性」も、あるいは「供給」の状態もすベてハッキリと見えてくるだろう。Nếu nói phải nạp dinh dưỡng để sống, thì thuốc viên chỉ cần có nước là được, và chính điều đó có khả năng rút ngắn thành mối quan hệ đơn thuần giống như con gà và thức ăn, trạng thái của "cầu" cũng như "tính cần thiết", hoặc "cung" thảy đều có thể trông thấy rõ ràng.だが、人間は、そんな単純な存在ではない。Thế nhưng, con người đâu phải tồn tại đơn thuần như vậy.人間の社会においても、かつてのように低次欲求も満足させていない時代には、「あそこの町の人口は何人で、したがって米を何俵仕入れたらよいか」といったように、「需要」がみえたろう。Cho dù trong xã hội loài người, vào thời đại mà nhu cầu thứ yếu không được thỏa mãn như ngày xưa, thì"nhu cầu" đại loại như "dân số của thị trấn đó là bao nhiêu người, vậy thì mua mấy bao gạo thì được?" có thể nhìn thấy.しかし、今日はそんな時代ではない。(中略)Tuy nhiên, bây giờ không phải là thời đại như thế.「買う」という行為は、経済的な行為ではあるが、実は、それ以上のものであり、もっと人間実存(注7)のトータルな観点から捉え直し、再構成されねばならない。Hành vi "mua" là hành vi mang tính kinh tế, nhưng thực ra nó còn hơn như vậy nữa, nên phải được nhìn nhận lại, tái cấu thành từ quan điểm tổng quan của nhân loại thực tồn hơn nữa.

TTMục từHán TựNghĩa
1こうい行為hành vi
2きゅうらい旧来xưa nay, trước nay
3じゅよう需要nhu cầu
4きょうきゅう供給cung cấp
5じゅうそく充足làm cho đầy
6へいばん平板đơn điệu
7とうてい到底rốt cục
8おさまりきらない納りきらない
không hoàn toàn chấp nhận
9やさき矢先đúng lúc đó
10つかいすて使い棄てdùng 1 lần
11しょくはつする触発する
truyền cảm hứng
12よっきゅう欲求muốn có
13しげきする刺激するkích thích
14こんぽんてき根本的căn bản
15いってみるならば
言ってみるならばcó thể nói rằng
16ことなる異るkhác
17しょうひ消費tiêu thụ
18がいねん概念khái niệm
19じょうざい錠剤thuốc viên
20かんげん還元rút ngắn
21ていじ低次thứ yếu
22〜ひょう~俵... bao
23しいれる仕入れるmua vào
24じつぞん実存thực sự tồn tại
25とらえなおす捉え直す
nhìn nhận lại

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